エアショーの観客密度
しつこいですが、エアショーは、その人気度の高さと、特定のある1日での開催ということから、観客が集中し、大変混雑し、必要以上に疲れる、というのが残念なところです。
では、実際、各基地のエアショーというのはどのくらいの人口密度になっているのでしょうか。少し数字で見ていきたいと思います。
■エアショー開催時の観客密度
観客の多い・少ないは、ブルーインパルスの来場有無と、天候によるところが大きいと思われますが、基地の広さは、何か関係があるでしょうか。
また、基地が広いほど、観客密度は低下するわけですが、密度が低ければ低いほど、「快適」になると思われます。では、実際どのくらいの密度なのか、調べてみました。
【表①:基地別エアショーの観客動員数推移(2015-2019)】
出典:主催者発表またはがんすけ調べ
【表②:基地別総面積比較】
出典:基地HPまたはがんすけ調べ
表①の値を、表②の値で割ると、1㎡あたりの観客密度が出ますので、その結果に広さを考慮した値(100㎡あたりの密度ならば10,000、10㎡あたりの密度なら100)を乗じます。
観客動員数÷基地総面積×10000=100m四方あたりの観客数
観客動員数÷基地総面積×100=10m四方あたりの観客数
【表③:100m四方あたりの観客数】
まず、100m×100mの広さに、何人の観客がいるのかを見てみます。
数字を見る前に、注意事項ですが、基地面積は「総面積」なので、滑走路やエプロンだけではなく、草ぼうぼうの未整地エリアも含まれています。
ですので、単純な数値だけで「混み方」を比較するのは正確ではありませんが、その点はご容赦ください。
この数値を見て、正直私はびっくりしました。こんなに密度が高いものかと。
入間基地は近いし、行きやすいので、ほぼ毎年行っていて、とにかくすごい人・人・人だなと思いますが、やはり圧倒的な密度の高さのようです。100m四方に500人以上の人がいるというのは、尋常じゃない。
しかも、これは基地面積全体で平均的に人が散らばった状態なわけですから、実際は、はるかに密度が高いでしょう。
【表④:10m四方あたりの観客数】
さらに、範囲を狭くして、10m四方当たりの人数にしてみました。より実感しやすくなったでしょうか?
こうやって見ると、あまりこのデータは実際の混雑感覚とはかなり乖離している感じがしますね。たとえば、百里基地もよく行きますが、基地内に入ってしまえば、10m四方で1名程度しかいない計算ですが、基地に行きつくまでの渋滞や、基地内でもトイレ渋滞、出店渋滞などは、感覚的には、ひどいと感じます。
ということで、データを出しておきながら、あまり使えないのかも、と少々残念な終わりですが、また活用用途は考えたいと思います。
読んでいただき、ありがとうございました。